この前の回では、「汚染の原因はヒト」と書きましたが、少し表現をかえると「汚れの運び屋はヒト」と言うことになります。確かに、ゴキブリやネズミが徘徊することで汚れがまき散らされますが、身の回りの物がどのくらい汚れているか調べて見ると、ヒトが手を触れる場所が圧倒的に汚れていることが解ります。
ATP測定法と呼ばれる、細菌や残渣などの汚染物質の量を測定する方法で、ある一般家庭の汚れの量を測定した所、最も汚染物質が多かったのが、包丁の取っ手で約14万RLU(RLU:汚染物質の量を知るための単位)、その他、まな板、冷蔵庫の取っ手、ガスレンジのスイッチ、コショウの瓶、さらには電話の受話器まで、1万RLU以上が検出されたのはヒトの手が触れる所ばかりでした。また、面白いのは食事をした後の食卓が2万6千RLUに対して、床は8千RLU、よく「床に落ちた物は不潔なので食べてはいけない」などと言われますが、実際には食卓の上の方がよっぽど不潔と言えるかも知れません。もちろん、ATP測定法によって検出されたものが全て人間に有害な物質であるという訳では決してありません。しかし、汚染度合いが高くなれば、それだけ食中毒菌など有害なものが含まれる危険性が高くなります。つまり、食中毒予防のためには、ヒトの手によって食中毒菌が広まることがないよう、十分に注意する必要があると言えます。
また、その他に食中毒菌を広める恐れがあるのは、
・まな板:肉、魚など生食に使った後、生野菜や加熱後の食材に触れる
・ふきん:汚れたまま、手や周りのものを拭いて汚染が広がる
などが挙げられます。
さて、ではオゾンを使うことでどのように食中毒予防ができるのでしょうか?例えば、オゾンガスを使って夜間、厨房内を燻蒸することで、作業中にヒトが触れた取っ手や蛇口、ドアノブなどに食中毒菌が付着していた場合、殺菌することができます。前の日の作業終了後、清掃を行い、しっかり水気を拭き取っておけば乾燥によって多くの菌は死滅します。しかし、ある実験では取っ手などについた菌の50%は朝になっても死なずに残る場合があります。それに対して、一晩0.1ppm以上のオゾンガスで厨房内を殺菌すれば、ほぼ全ての菌を死滅させることが可能です。また、オゾン水を使えば昼間の作業中にまな板などの調理器具をこまめに殺菌することもできます。
飲食店や食品加工場で働く方の多くはとても忙しく作業をされています。そのため、殺菌はできるだけ手軽で、作業を増やさないものが求められます。オゾンなら作業量を増やすことなく、殺菌を徹底させることができます。