放電によるオゾンの生成では、酸素分子に電子を衝突させることで酸素分子をバラバラにする(これを「解離」と言います)と書きましたが、電子の替わりに光によっても酸素分子を解離させることもできます。この光とは波長185ナノメートルの紫外線です。紫外線とは可視光線よりも波長の短い光で太陽光の中にも含まれています。この太陽の紫外線によって生成されるのが自然界のオゾンであり、地球の表面を覆うオゾン層です。
紫外線を使ったオゾン発生器は、オゾン生成に必要な紫外線を多くするように工夫された紫外線ランプを使っています。紫外線ランプは殺菌灯やエレクトロニクス分野の光化学反応などに多く利用されている技術なので、比較的簡単に作ることができます。
しかし、紫外線方式のオゾン発生器は放電方式と比べて、単位発生量あたりの電力効率が悪く、同じオゾン発生量だと10倍以上の電力を消費するものもあります。また、オゾン発生量を多くしようとするとランプが大きくなるため、装置も大きくなります。さらに、紫外線は目に有害であるため、紫外線ランプの光を目で直視しないような構造も必要です。このようなことから、効率が高く、装置もコンパクトな放電方式のオゾン発生器が今は多くなってきています。
もう一つオゾンを生成する方式に水の電気分解があります。この方式は比較的新しい技術で、水の電気分解によってオゾンガスを生成するものと、オゾン水を直接生成するものがあります。水の電気分解と言えば、水に少量の水酸化ナトリウムを溶かし(純粋な水は電流を通さないため)電流を流すと陰極(-側)に水素、陽極(+側)に酸素が発生する実験を思い出されると思います。オゾン発生においては、水酸化ナトリウムの替わりにイオン交換膜を使い、このイオン交換膜を電極でサンドイッチして電流を流すと陽極(+側)に酸素とオゾンが発生します。この方式は放電や紫外線と比べて非常に高濃度のオゾンを生成することが可能なのですが、
・水は純粋を使った方がいいこと
・イオン交換膜、電極材料の性能に左右されること
などがネックとなり、オゾン水を生成するもの以外、余り実用品は開発されていません。
放電方式は全てにおいて優れているという訳ではありませんが、効率や装置の大きさ、使い勝手など最もバランスが取れているのが、放電方式と言えます。