オゾンは今から約170年前の1840年、ドイツの化学者シェーンバインによって「オゾン」と命名されました。その後、放電によってオゾンを人工的に作り出す技術も1857年ドイツで開発され、1901年にヴィスバーデン市にある浄水場でオゾン殺菌が採用されて以降、ヨーロッパの浄水場では広くオゾンが用いられてきました。ヨーロッパではオゾンの利用は医療分野まで及んでいて、生活の中の様々分野でオゾンは利用されています。
一方、日本のオゾン利用の歴史は高々40年でオゾン後進国と言われます。戦後アメリカ主導で塩素が導入されてこともあってか、浄水場の殺菌を初めて多くの場所では塩素殺菌が使われたことが普及の妨げになったのも理由の一つですが、実はもう一つ理由があると考えています。
日本では特に20年程前からオゾンへの注目が民間でも高まってきました。微量のオゾン発生器であれば比較的簡単作れることが災いとなり、オゾンを万能薬であるかのように宣伝し、顧客に専門家がいないのをよいことにオゾンを盲信させる「オゾン教の商人」たちが現れました。しかも彼らは、装置を売りつけた後は、一切アフターケアをしなかったため、故障したままで放置される装置が続出、その結果、民間にオゾンに対する不信感が広がり、オゾンの名誉は著しく傷つけられてしまいました。まさに「オゾンの悲劇」です。
そんなオゾン教の商人は今は殆ど姿を消しましたが、まだ国内にはオゾンの誤った知識が蔓延しています。私は未だに誤った信仰が原因で迷妄する多くの方を、科学の世界に引き戻したいと考えています。