オゾンは殆どの菌やウイルスを短時間のうちに不活性化することができます。オゾンで殺菌を行う場合、オゾンをガスの状態で使用するか、水に溶解したオゾン水として使用する方法がありますが、いずれも高い殺菌効果を得ることができます。
気体で行う殺菌剤としては、塩素、二酸化塩素、エチレンオキサイドなどがあり、いずれも殺菌力の強さは酸化力の強さに依存します。なかでもオゾンは、塩素の数倍、フッ素に次ぐ酸化力があるので、非常に高い殺菌力を持ちます。
特に他の薬剤には無く、オゾンだけが持つ優位性は、
1)短時間で酸素に戻る
→活性炭などで簡単に分解することができます
2)残留性が無い
→余剰分が全く無害な酸素に変わるため、環境を汚しません
3)耐性菌ができない
→塩素を含む薬剤は耐性菌が見つかっていますが、
オゾンには耐性菌がありません
何故オゾンは耐性菌ができないのでしょうか。オゾンの殺菌機構は細菌の細胞壁や膜の酸化分解、あるいはウイルスのタンパク質や核酸との反応です。いずれも菌やウイルスの組織を分子レベルで攻撃する物理作用であるため、菌やウイルスの構造に関係無く作用します。一方薬剤に対して菌やウイルスは形を変えたり、薬剤を分解する酵素を作り出すことで耐性を獲得します。(「オゾンは刺殺、薬剤は薬殺」はそれぞれの殺菌機構の違いを例えた表現です。)
1929年に最初の抗生物質であるペニシリンが発見されて以降、様々な抗生物質が開発されて来ましたが、いずれも耐性菌に対応するためで、抗生物質の歴史は耐性菌とのイタチごっこの繰り返しでした。今後、オゾンの利用が広まれば耐性菌の出現も減るかも知れません。