このブログでも紹介しましたが、オゾン=ozoneの語源はギリシャ語の「ozein」、「におう」「かぐこと」を意味する言葉から来ています。つまり、オゾンには独特の臭いがあり、人間は0.04ppm程度でオゾンの臭いを感じることができます。その臭いがあることが、安全性においてオゾンのメリットと言えます。オゾンは作業環境基準濃度である0.1ppmを超えると鼻や喉に刺激を感じますので、無意識に高濃度のオゾンを吸い続けることはありません。一方、一酸化炭素は全く臭いがなく、周辺に一酸化炭素が存在しているも気が付くことができません。そのため、異変に気が付いた時には既に甚大な中毒症状が現れてしまい、オゾンとはその危険性は比べ物になりません。
ちなみに、フランスはオゾンを古くから利用しているオゾン利用の先進国ですが、フランスにはオゾン濃度に関する基準はありません。考えの一つに、
「オゾンには臭いがあるので、人間は危険を察知することができる。」
というものがあります。
ところで、オゾンの臭いについては個人によって感じ方が異なり、「生臭い」という人もいれば、「さわやかな臭い」という人もいますが、濃度が高くなれば不快に感じます。しかしこの臭い、実はオゾンの臭いでは無いという意見があるのはご存知でしょうか?オゾン自体に臭いがある訳ではなく、オゾンの臭いとして感じているものは別の物質の臭いである、という説です。では何の臭いかと言うと、オゾンと鼻の粘膜などの皮脂が反応してできた物質の臭いではないか言われています。この考えが確かかも知れないと思える現象を、業務用のオゾン発生器を使用していると感じることができます。車のシート、寝具、或いは衣類など人間の皮脂が付着したものを高濃度のオゾンで消臭しようとした後、オゾンのような臭いがしばらくし続けることがあります。オゾンは時間が経てば自己分解して酸素に戻りますので、短時間で消滅してしまいます。そのため、オゾンの臭いがし続けることはあり得ません。なのに、オゾンの臭いを感じ続けるということは、オゾン以外にそんな臭いを発する物質があるとしか考えられません。その物質というのが、オゾンと皮脂とが反応した物質だとすると、オゾンの臭いとはそもそもオゾンと皮脂が反応してできた物質の臭いという意見も納得できます。
いずれにしても、人間は極めて低濃度でもオゾンを感じることができますが、これも生物が進化の過程で常にオゾンと接し続けてきたことによってできた防御能力の一つであると言えます。